平成24年版男女共同参画白書

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第5章 高齢男女をめぐる状況等

(女性で高い相対的貧困率)

貧困の状況には男女で違いが見られ,高齢になると女性の相対的貧困率は男性の相対的貧困率を大きく上回るようになる。特に高齢単身女性世帯や母子世帯の貧困率が高い状況が見られる(第25図)。

第25図 世代・世帯類型別相対的貧困率(平成19年,22年)

(単身男性の問題)

男性については,単身男性の地域における孤立が深刻化している。内閣府「高齢者の住宅と生活環境に関する意識調査」(平成22年)では,「つきあいはほとんどない」割合は,男性の一人暮らし世帯の場合,同条件の女性の6.6%に対して,17.4%となっている。また,「困ったときに頼れる人がいない」人の割合も,男性の一人暮らし世帯の場合は,同条件の女性が7.3%であるのに対して19.8%と高い。男性で単身の場合は,約半数は子どもがいないため,家族による支えも期待しにくいといえる。