平成23年版男女共同参画白書

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第4節 防災における男女共同参画の推進

男女共同参画の視点を取り入れた防災体制の確立については,「第3次男女共同参画基本計画」や「防災基本計画」(平成20年2月中央防災会議修正決定)に明記されたところであり,男女のニーズの違い等男女双方の視点に十分配慮すべき事項について,地域防災計画に規定するよう地方公共団体に対して要請し,その推進を図るとともに,防災(復興を含む。)に関する政策・方針決定過程への女性の参画を拡大する。

東日本大震災については,被災者支援や生活再建,まちづくりを始めとする復興など,災害対応の状況に応じて,女性の参画を含め,男女共同参画の視点を踏まえた取組を更に進める。また,男女共同参画の観点から課題の抽出等を行い,その教訓をいかしながら,災害対策の改善を進めていく。

警察では,災害発生時に,必要に応じて女性警察官を被災地へ派遣し,被災者からの相談への対応や要望の聴取,被災者に対する防犯指導を行うなど,防災現場における女性の十分な配置について留意する。

内閣府では,東日本大震災への対応として,地方のニーズを踏まえながら,地方自治体と連携して,(ア)女性の悩み・暴力に関するきめ細かな相談サービスの提供,(イ)地方自治体・民間団体・NPO等がネットワークを構成して男女共同参画の観点からの災害対応や復興などの活動を行うことの支援,(ウ)男女共同参画の観点からの災害対応や災害復興などに関する課題解決を指導・助言するアドバイザー(専門家)の派遣等を行う。なお,相談サービスについては,電話相談に加え,現地の避難所を訪問し,様々な悩みを伺うサービスを,地方自治体と共同で行う(岩手県は5月10日~11月10日実施予定。)。