平成21年版男女共同参画白書

施策 > 第11章 > 第2節 多様な選択を可能にする教育・学習機会の充実

第2節 多様な選択を可能にする教育・学習機会の充実

女性も男性も各人の個性と能力を発揮し,社会のあらゆる分野に参画できるよう,生涯にわたり多様な学習機会が確保され,学習の成果が適切に評価される,生涯学習社会の形成を促進するための施策を講じる。

このため,文部科学省では,多様な選択肢の存在や,仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)に関する情報を提供することにより,女性が自己の可能性やライフステージ別の自己イメージを若い時期から持てるよう,ライフプランニングに関する意識形成等を促すための事業を平成21年度から実施する。また,大学・短期大学・高等専門学校・専修学校が,社会人等のニーズに応じた専門的・実践的教育プログラムを開発・実施することを支援し,学び直しの機会や就業能力の向上を支援する機会の充実を図る。

放送大学に対して,様々な分野で一定の科目群を体系的に学んだ学生に対して学位以外の履修証明を与える「科目群履修認証制度(放送大学エキスパート)」の充実など,学習環境の整備のための支援を引き続き図る。

また,地域コミュニティの拠点としての学校施設,クラブハウス,屋外運動場照明,屋内水泳プール,屋外水泳プール,武道場など,学校開放諸施設の整備を行う。

さらに,次代を担う自立した青少年の育成を図るため,小学校における長期自然体験活動の指導者養成等必要な支援に取り組むとともに,様々な困難を抱える青少年の自立支援,青少年の社会性や意欲の向上,体験活動の機会と場の開拓など,青少年の課題に対応した体験活動を推進する。

加えて,児童生徒が個々の能力・適性等に応じて主体的に進路を選択する能力や態度を身に付けることができるよう指導・助言を行う進路指導の充実を図るため,児童生徒が望ましい勤労観・職業観をはぐくむキャリア教育の推進に努める。

また,大学,短期大学,高等専門学校において,新規学卒者の内定取消しなど学生の雇用が不安定となっていることに対応するため,「大学教育・学生支援推進事業」を活用し,各大学等の学生に対する就職支援の強化など総合的な学生支援の取組を推進する。