平成21年版男女共同参画白書

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第2節 研究分野における男女共同参画

(女性研究者の割合)

我が国における研究者に占める女性の割合は,緩やかな増加傾向にはあるが,平成20年現在で13.0%にとどまっており(第1-7-5図),諸外国と比べて低いものとなっている(第1-7-6図)。しかしながら高等教育段階の女性の割合は,大学の学部41.1%,大学院(修士課程)30.5%,大学院(博士課程)31.1%であり,これらを比較してみても,女性の研究者の比率が高くなる余地はあるといえる。

第1-7-5図 女性研究者数及び研究者に占める女性割合の推移 別ウインドウで開きます
第1-7-5図 女性研究者数及び研究者に占める女性割合の推移

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第1-7-6図 研究者に占める女性割合の国際比較 別ウインドウで開きます
第1-7-6図 研究者に占める女性割合の国際比較

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(女性研究者が少ない理由)

男女共同参画学協会連絡会「科学技術専門職における男女共同参画実態の大規模調査」(平成20年)によると女性研究者が少ない理由としては,家庭と仕事の両立が困難なことや,育児期間後の復帰が困難であることなどが上位になっている(第1-7-7図)。

第1-7-7図 女性研究者が少ない理由(性別) 別ウインドウで開きます
第1-7-7図 女性研究者が少ない理由(性別)

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(女性研究者の所属と専攻分野)

総務省「平成20年科学技術研究調査報告」によると,研究者の所属については,男性の研究者は,企業等に所属するのは6割程度,大学等には3割程度であるが,女性の研究者については,逆に大学等に6割程度,企業等には3割程度となっている(第1-7-8図)。

女性研究者の相当部分を占める大学等において研究に従事する女性の専門分野をみると,平成20年でも,栄養学などが含まれる医学・歯学以外の保健分野においては約半数が女性研究者である一方で,工学分野の研究者に占める女性割合は7.3%,理学・農学分野などでも1割台にとどまっている(第1-7-9図)。また,比較的女性の研究者割合が高い分野にあっても,講師,准教授,教授と階層が上がるにつれて女性の割合が低くなるといった傾向がある(第1-7-10図)。

第1-7-8図 研究者の所属機関 別ウインドウで開きます
第1-7-8図 研究者の所属機関

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第1-7-9図 専攻分野別にみた大学等の研究本務者の推移(性別) 別ウインドウで開きます
第1-7-9図 専攻分野別にみた大学等の研究本務者の推移(性別)

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第1-7-10図 大学教員における分野別女性割合 別ウインドウで開きます
第1-7-10図 大学教員における分野別女性割合

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コラム 理数分野における子どもの学力