1　HIV／エイズ，性感染症対策

（1）予防から治療までの総合的なHIV／エイズ対策の推進

厚生労働省では，感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律（平成10年法律第114号）に基づく「後天性免疫不全症候群に関する特定感染症予防指針」（平成18年厚生労働省告示第89号。エイズ予防指針）に基づき，エイズ患者やHIV感染者の人権や社会的背景に配慮しつつ，HIV感染の予防，患者の病態に応じた適切な医療の提供等総合的なエイズ対策を，毎年度その実施状況の評価を加えながら，計画的に推進している。

（2）性感染症対策の推進

厚生労働省では，性感染症対策について，正しい知識や認識の普及・浸透に努めるとともに，予防，健康診査，相談，治療などの適切な対策の実施を図っている。

（3）学校におけるHIV／エイズ，性感染症に関する教育の推進

文部科学省では，中高校生に対し，性感染症などの問題について総合的に解説した健康啓発教材の作成・配布，教師用参考資料の作成・配布，教職員の研修，指導講習会の開催など，引き続き学校教育におけるエイズ教育の充実を図っている。

2　薬物乱用対策の推進

政府は，「薬物乱用防止新五か年戦略」（平成15年７月薬物乱用対策推進本部決定）に基づき，第3次覚せい剤乱用期の一刻も早い終息に向けて総合的な対策を推進している。

警察では，薬物密輸・密売組織の壊滅などにより，乱用薬物の供給の遮断に努めるとともに，末端乱用者の取締りや薬物の危険性・有害性に関する広報啓発活動を通じて薬物乱用を断固拒絶する社会環境づくりを積極的に推進し，需要の根絶に努めている。

また，薬物を乱用している少年の早期発見・検挙・補導，薬物乱用防止教室の開催等薬物の危険性・有害性に関する広報啓発活動，再乱用防止のための継続補導を実施するなど，少年の薬物乱用防止対策を推進している。

文部科学省では，薬物乱用防止教室の指導者に対する講習会やシンポジウムの開催，大型カラーディスプレイシステムを活用した広報啓発活動の実施，薬物乱用の問題について総合的に解説した啓発教材（中高校生用）の作成・配布を実施している。

厚生労働省では，薬物乱用対策として，徹底した取締りや再乱用防止対策を行うとともに，『ダメ。ゼッタイ。』普及運動等の啓発運動の実施や薬物乱用防止キャラバンカーの派遣による学校・地域の場での啓発活動等を実施している。

3　喫煙，飲酒対策の推進

学校教育において，未成年の段階から喫煙・飲酒をしないという態度などを育てることを目的として，体育科，保健体育科，特別活動等，学校教育全体を通じて指導している。

文部科学省では，中高生に対し，喫煙や飲酒などの問題について総合的に解説した啓発教材の作成・配布を行っている。