平成20年版男女共同参画白書

本編 > 第2部 > 第8章 女性に対するあらゆる暴力の根絶

第8章 女性に対するあらゆる暴力の根絶

  • 関係府省では,平成20年1月には,保護命令制度の拡充並びに市町村による配偶者暴力相談支援センターの設置及び基本計画策定の努力義務化などを内容とする配偶者暴力防止法の一部改正法の施行等に伴い,同法に基づく「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護のための施策に関する基本的な方針」(平成16年内閣府,国家公安委員会,法務省,厚生労働省告示第1号)について,全面的な見直しを行った。
  • 平成19年12月に施行された「犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事訴訟法等の一部を改正する法律」(平成19年法律第95号)により,裁判所は,相当と認めるときは性犯罪等の被害者の氏名等について,公開の法廷で明らかにしない旨の決定ができることとされ,この場合において,訴訟手続は,被害者の氏名等を明らかにしない方法により行うことになった。また,検察官は,証拠開示の際,被害者の氏名等が明らかにされることにより,被害者等の名誉が害されるおそれ等があると認めるときは,弁護人に対し,被害者の氏名等がみだりに他人に知られないようにすることを求めることができることになり,刑事手続における被害者等に関する情報の保護が図られることになった。