平成19年版男女共同参画白書

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第4章 女性に対する暴力

本章のポイント


第1節 配偶者等からの暴力の実態

  • 女性の10.6%,男性の2.6%はこれまでに配偶者から身体的暴行,心理的攻撃,性的強要のいずれかを1つでも受けたことが「何度もあった」と答えている。
  • 被害者は,相手から離れて生活を始めるに当たって,「当面の生活をするために必要なお金がない」,「自分の体調や気持ちが回復していない」など,様々な困難を抱えている。
  • 配偶者間における刑法犯(殺人,傷害,暴行)の被害者の93.0%が女性。
  • 夫から妻への暴行,傷害の検挙件数が増加。
  • 配偶者暴力相談支援センターは全国に171か所,民間シェルターは102か所(平成18年11月現在)。
  • 配偶者暴力相談支援センターへの相談件数は年々増加(平成18年度58,528件)。
  • 配偶者暴力防止法施行後平成18年12月末までの間に,発令された保護命令の件数は8,785件。

第2節 性犯罪の実態

  • 強姦,強制わいせつの認知件数は,平成16年から減少傾向に転じ,18年は,それぞれ,1,948件,8,326件である。
  • これまでに異性から無理やりに性交された経験のある女性は7.2%。若年・低年齢時の被害が多い。

第3節 売買春の実態

  • 平成18年中の売春関係事犯送致件数は3,004件で,前年比増加。
  • 平成18年中の要保護女子総数は2,223人で前年に比べ減少したが,未成年者の割合は42.9%で増加した。
  • 児童買春事件の検挙件数は,前年比増加。

第4節 人身取引の実態

  • 平成18年中に警察が確認した人身取引被害者の総数は58人で,前年比50.4%減少。

第5節 セクシュアル・ハラスメントの実態

  • セクシュアル・ハラスメントに係る都道府県労働局雇用均等室への相談件数は7,894件。

第6節 ストーカー行為の実態

  • ストーカー事案に関する認知件数は1万2,501件。
  • ストーカー行為での検挙件数は178件,禁止命令違反での検挙件数は5件。