平成17年版男女共同参画白書

コラム > 我が国における男女共同参画のためのネットワーク

●女性科学研究者の環境改善に関する懇談会(JAICOWS)

女性科学研究者の環境改善に関する懇談会(JAICOWS) は,日本学術会議の会員及び研究連絡委員会委員(経験者も含む。)の女性有志により,人文・社会科学を含む科学分野の女性研究者の環境に関する実態調査,環境改善に関する提言と要望等を行うことを目的に,平成7年に設立された。

平成12年6月に行われた日本学術会議第132回総会において,「「女性科学者の環境改善の具体的措置について」(要望)」に基づき,「「日本学術会議における男女共同参画の推進について」(声明)」が採択され,我が国女性研究者の環境改善を図りながら,その数の増大と質的向上を目指すための提言を行っている。

同懇談会は,女性科学研究者の環境改善を目的として,実態調査,シンポジウムの開催,日本学術会議,官公庁等への要望書の提出等を行っている。

●国立大学協会

国立大学協会は,平成11年11月に,日本の国立大学における男女共同参画の現状及びその促進のために必要な措置を提言することを目的として,男女共同参画に関するワーキング・グループを設置し,12年5月に「国立大学における男女共同参画を推進するために」をまとめている。この報告書においては,欧米の高等教育機関との比較等に基づき,国立大学において行うべき具体的方策が提言された。14年11月には,12項目にわたる提言の第1回追跡調査報告書が取りまとめられている。

●男女共同参画学協会連絡会

応用物理学会,日本化学会,日本物理学会等が中心となり自然科学系の学協会に働きかけを行い,平成14年10月に男女共同参画学協会連絡会が発足した。学協会間での連携協力を行いながら,女性と男性が共に個性と能力を発揮できる環境づくりとネットワーク形成に取り組んでいる。

会員を対象に約2万件の回答を得て分析したアンケート調査結果を基に,「21世紀の多様化する科学技術研究者の理想像-男女共同参画推進のために-」を取りまとめ,平成16年3月に公表した。育児休業など仕事と家庭の両立に必要な休業を取得しやすい環境づくり,採用,昇進等の公平な評価,任期付職における一部の年齢制限の撤廃,非常勤職の研究者の研究助成制度の拡大等が提言されている。同報告書は,16年11月に開催された日本学術会議主催公開講演会「どこまで進んだ男女共同参画」においても発表されている。

●日本女性科学者の会

日本女性科学者の会は,「女性科学者相互の友好を深め,各研究分野の知識の交換をはかり,女性科学者の地位向上を目指すとともに,世界の平和に貢献すること」を目的として,昭和33年に「日本婦人科学者の会」として設立され,平成8年に「日本女性科学者の会」と改称された。同年から「男女共同参画推進連携会議」(通称:えがりてネットワーク)に構成員として参加している。

平成11年7月には「第11回国際女性技術者・科学者会議」を日本学術会議及び日本女性技術者フォーラムと共に主催し,世界36か国1地域から1,400名を超える参加者を得て日本初の開催を成功させた。また,女性研究者を支援するため,8年から「日本女性科学者の会奨励賞」を設け,16年末までに18名が受賞している。

会員等による講演会の開催,研究施設等の見学会,海外からの著名女性科学者の招待等の事業のほか,女性科学者の地位問題に関するシンポジウム,会員相互の交流懇親会などを行っている。

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