平成16年版男女共同参画白書

コラム > 男性の身体的暴行の加害経験と夫婦の在り方についての考え方

内閣府が実施した「配偶者等からの暴力に関する調査」(平成14年)において,これまでに配偶者や恋人に対し,殴ったり,蹴ったり,物を投げつけたりといった身体的暴行を行ったことがあるかどうかを聞いたところ,男性では,1,409人中494人(35.1%)が「ある」と回答している。

加害経験の有無別に,夫婦のあり方についての考え方を見たところ,「男性は外で働き,女性は家で家事・子育てをするものである」という男女の固定的な役割分担に肯定的な人は,身体的暴行の加害経験がある男性の方が,加害経験のない男性よりも多くなっている(第1-5-5図)。

第1-5-5図 「男性は外で働き,女性は家で家事・子育てをするものである」という考え方別ウインドウで開きます
第1-5-5図 「男性は外で働き,女性は家で家事・子育てをするものである」という考え方

また,「夫の言うことを素直に聞き入れる妻が,『よい妻』である」という考え方についても,加害経験のある男性では4割以上が肯定的で,加害経験のない男性を10ポイント近く上回っている(第1-5-6図)。

第1-5-6図 「夫の言うことを素直に聞き入れる妻が,『よい妻』である」という考え方別ウインドウで開きます
第1-5-6図 「夫の言うことを素直に聞き入れる妻が,『よい妻』である」という考え方

配偶者等に暴力を振るう男性は,固定的な性別役割分担の意識が強い傾向があることが,調査結果から浮かび上がってくる。

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