平成15年版男女共同参画白書

本編 > 第1部 > 第2章 > 第3節 雇用環境の変化と家計をめぐる状況

第3節 雇用環境の変化と家計をめぐる状況

(雇用情勢の悪化)

企業の倒産件数は,過去最高であった平成13年よりは若干の減少がみられるものの,14年は1万9,087件と高くなっている。

このような中で,雇用調整を行う企業も少なくなく,完全失業率は平成2年は2.1%であったが,14年は5.4%と過去最悪となった。

世帯主の男性の完全失業率についても,平成4年の1.4%から,14年の3.7%へ大きく増加している。

(男性の年功賃金カーブは伸び悩み)

コーホート別(出生年代別)に男性労働者の所得の推移をみると,年齢が若くなるほど所得の伸びは低く抑えられており,1965~69年生まれの現在30歳代半ばと1940~44年生まれの現在50歳代後半から60歳代では,大きな差が生じている(第1-2-13図)。

第1-2-13図 男性の年功賃金カーブ 別ウインドウで開きます
第1-2-13図 男性の年功賃金カーブ

(共稼ぎ世帯は増加)

雇用の不安定化,所得の伸び悩み等も影響し,昭和55年以降,夫婦ともに雇用者の世帯は年々増加し,平成9年以降,男性雇用者と無業の妻からなる世帯を上回っている(第1-2-14図)。

第1-2-14図 共稼ぎ世帯数の推移 別ウインドウで開きます
第1-2-14図 共稼ぎ世帯数の推移

また,「男女共同参画社会に関する世論調査」(平成14年7月)で,有配偶者の女性の「働いている理由」についてみると(複数回答),「家計の足しにするため」が42.7%と最も多くなっており,「生計を維持するため」の39.7%が次に多くなっている。  共稼ぎにより家計を支えていくというライフスタイルが,実態面,意識面の両面において広がりつつある。

(コラム:内職商法などの被害)

内閣府男女共同参画局 Gender Equality Bureau Cabinet Office〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1
電話番号 03-5253-2111(大代表)
法人番号:2000012010019